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社名で検索されている。転職口コミサイトの評判とどう付き合うか

求人票を見た薬剤師が、応募ボタンを押す前にすることはだいたい決まっています。社名をコピーして検索窓に貼る、という動作です。そこに口コミサイトや掲示板の書き込みが並んでいて、内容が数年前の話だったとしても、候補者はそれを「今の職場の姿」として読みます。応募が来ない、面談まで進まない理由の一部が、ここにあることは珍しくありません。

一方で、書き込みを消すことを目的にすると、時間もコストもかかるうえに動かせる範囲が限られます。この記事では、削除を狙う前にできること、つまり検索結果に自社発信を増やすことと、指摘された論点に採用ページで先回りして答えることを、順番に整理します。面接で直接聞かれたときの答え方の型も添えます。

まず、候補者が見ている画面を自分で見る

対処を考える前に、候補者と同じ検索をしてみてください。会社のパソコンではログイン状態や閲覧履歴の影響が出るため、シークレットウィンドウなど履歴の影響が少ない状態で確認すると実際に近くなります。

確認する検索語は、おおむね次の組み合わせです。

検索語のパターン見えてくること
社名1ページ目に自社発信がいくつあるか
社名+評判/口コミ口コミサイトが上位に来ているか
社名+薬剤師/求人求人媒体の古い原稿が残っていないか
社名+ブラック/残業/離職ネガティブな検索候補が出るか
店舗名+薬局地図・レビューに何が書かれているか

このとき記録するのは「何が書かれているか」だけではありません。1ページ目に自社が発信した情報がいくつあるかを数えるのが、この作業の目的です。 自社サイト、採用ページ、店舗ページ、地図情報しか出てこないのであれば、候補者が読める判断材料は第三者の書き込みだけになります。

削除を狙う前に、優先順位を置き直す

書き込みへの対処には順番があります。効果と手間の釣り合いで並べると、削除は最後に来ることが多いです。

優先度やること補足
1検索結果に自社発信の情報を増やす採用ページ、店舗紹介、社員インタビューなど
2指摘されている論点に採用ページで答える残業、配属、教育などを事実で書く
3指摘のうち事実である部分を社内で直す直っていれば「いつ変えたか」を書ける
4明らかな事実誤認・権利侵害への対応を検討する運営会社の手続きや専門家への相談

口コミサイトの書き込みの多くは、投稿者の主観的な感想として書かれています。感想である限り、事実と違うから消してほしいという申し立ては通りにくいのが実情です。一方で、個人が特定される記述や、明らかな虚偽による名誉侵害に当たりうるものは別問題で、運営会社の定める手続きや弁護士への相談が選択肢になります。判断が難しい領域なので、自社だけで「消せるはず」と決め込まないほうが安全です。

そして現実的に効くのは1と2です。検索結果の上位に自社の情報が増えれば、候補者は口コミだけを見て判断しなくなります。書き込みを消すのではなく、比較できる材料を置くという発想です。

指摘された論点を、採用ページの項目に翻訳する

口コミに書かれている内容は、実は候補者が知りたい論点のリストでもあります。悪意のある書き込みでも、論点そのものは多くの候補者が気にしている点です。これを採用ページの項目に置き換えます。

書き込みによくある論点採用ページで書くこと
残業が多い/サービス残業月の平均残業時間の実績と、閉店後の業務の扱い
人が足りない1店舗あたりの人員構成と、欠員時の応援の仕組み
有休が取れない取得の申請方法と、直近の取得状況
教育がない入社後の同行期間、独り立ちまでの段階
配属が希望と違う配属の決め方、通勤時間の上限、決定時期
給与が上がらない昇給の時期と評価項目、手当の内訳

ここで大事なのは、良く見せるために書かないことです。「風通しの良い職場です」と書いても口コミの反証にはなりません。数字と手順で書くと、読んだ人が自分で比べられます。実績が良くない項目は、現状と改善の内容を並べて書くほうが、書かないより信頼されやすくなります。何を載せるかの全体像は薬剤師の採用ページに何を載せるか。候補者が最後に確認する情報で整理しています。配属の論点は口コミで特に取り上げられやすいので、配属店舗をいつ伝えるか。決まっていない段階での答え方も合わせて確認してください。

面接で「ネットにこう書いてありましたが」と聞かれたら

候補者が口コミの内容を面接で口に出すのは、むしろ良い兆候です。気にしているのに聞けない人は、黙って辞退します。聞かれたときに使える型は4段階です。

  1. 受け止める — 「調べていただいてありがとうございます。その書き込みは私も把握しています」。否定から入らないことが、この型の起点です。
  2. 時期と事実を分ける — 「投稿された時期はおそらく○年前で、当時は確かに〜という状況でした」。事実である部分は認め、違う部分は「その点は当社の運用とは異なります」と分けて話します。
  3. 今の状態を具体で示す — 「現在は〜という体制で、直近3ヶ月の平均は〜です」。数字がなければ「今月のシフト表をお見せします」でも構いません。
  4. 確認手段を渡す — 「実際にその店舗を見ていただくのが一番です」と、職場見学や現場社員との面談を提案します。

避けたいのは、根拠なく「あれは事実ではありません」と一言で片づけること、投稿者を推測して批判すること、「どこも同じです」と業界論にすり替えることです。いずれも、候補者には「聞いてはいけないことを聞いた」という印象だけが残ります。

回答の質を面接官ごとにばらつかせないため、想定される書き込みと回答の要点を1枚にまとめ、面接を担当する店長・管理薬剤師に共有しておくと安定します。面接全体の設計は薬剤師の面接で何を聞くか。資格保有者を見極める質問の設計を参照してください。

社員に投稿を依頼するときの線引き

評価を上げたいからと社員に投稿を頼む方法は、勧められません。多くの口コミサイトは、企業の指示による投稿や報酬を伴う投稿を規約で禁じています。加えて、業務として依頼した投稿は社内で「やらされた」という話として広がり、入社後に候補者の耳に入ることもあります。

やるとすれば、投稿の依頼ではなく、社員が自分の言葉で話した内容を自社のページに載せる形です。誰が話したか、どの店舗の何年目の社員かが分かる形で載せると、匿名の書き込みとは別の情報として読まれます。

書き込みは、退職時の対応の記録でもある

ネガティブな投稿が増える時期は、退職が重なった時期と一致することが多いです。つまり口コミ対策の入口は、広報ではなく退職時の対応にあります。引き継ぎを押し付けて終わる送り出し方をしていると、その体験がそのまま書き込みになります。

同時に、書かれている内容は採用要件の見直しにも使えます。入社前に伝えていなかった条件が、退職理由と口コミの両方に出ていることがあります。並べ方の手順は辞めた薬剤師の退職理由から、採用要件を書き換えるにまとめています。


社名で検索されることは止められません。止められるのは、候補者が第三者の書き込みしか読めない状態を放置することです。自社発信を増やし、指摘された論点に先回りして答え、面接で聞かれたときの答えを揃える。この3つはいずれも、費用より手順の整理で進む部分が大きい領域です。

Talencoでは、採用ページや募集原稿で何をどこまで開示するかの判断から、面接での回答の型づくり、母集団形成全体の設計までを伴走しています。支援の範囲は支援プランをご覧ください。まずは無料相談(約30分〜・オンライン)で、いまの検索結果を一緒に見ながら採用設計をご一緒します。

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