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薬剤師の転職フェア・個別相談会に出るか。中途向けイベントの判断

人材紹介会社や求人媒体から「薬剤師の転職フェアに出展しませんか」という案内が届くことがあります。出展料と当日の人員を考えると安い投資ではなく、過去に出て名刺だけ増えて終わった経験があると、二の足を踏みやすい領域です。

新卒の合同説明会と同じ感覚で臨むと、この手のイベントはかみ合いません。来場するのは在職中の薬剤師が中心で、「今すぐ転職する」と決めている人ばかりではないからです。出展の可否は、この前提をどこまで受け入れられるかで決まります。

新卒の合同説明会とは、来場者の状態が違う

新卒向けの合同説明会は、学生が就職活動という共通のスケジュールの中にいて、その年のうちに必ず進路を決めます。一方、中途向けの転職フェアや個別相談会に来る薬剤師は、在職中で、休日や勤務後の時間を使って情報を見に来ているケースが多くなります。

つまり、来場者の多くは「比較の初期段階」にいるという前提です。その日のうちに応募先を決めさせようとすると、かえって距離を置かれます。新卒側の出展判断については薬学生向け合同説明会に出るべきか。出展を決める前の判断基準で整理していますので、新卒も検討している場合はあわせてご確認ください。

新卒の合同説明会中途の転職フェア・個別相談会
来場者の状態就職活動中(進路未定が前提)在職中・情報収集段階が多い
決定までの期間数ヶ月〜1年数週間〜数ヶ月、人により長い
その場のゴールエントリー・説明会予約面談・見学の日程を仮押さえ
聞かれやすいこと配属、研修、国家試験の扱い残業、人員体制、休みの取り方、年収の幅
同行者本人のみが多い本人のみだが、家族と相談している前提

当日のゴールは「面談の約束」に置く

その場で応募を決めてもらうのではなく、後日の個別面談か職場見学の日程を押さえることをゴールに置くと、ブースでの会話の組み立てが変わります。

具体的には、ブースで話す内容を「会社の全部」ではなく「次に会う理由」に絞ります。処方科目、1日の処方箋枚数の目安、人員配置、通勤圏の店舗、といった来場者が自分に引き寄せて考えられる情報を先に出し、細かい条件は面談で詰める形にします。その場で日程まで決められない相手には、「来週こちらから連絡してよいか」を確認し、連絡先と希望の連絡手段・時間帯を記録しておきます。在職中の人は日中に電話を取れないことが多く、ここを押さえておかないと後日つながらなくなります。連絡がつかなくなる構造は応募後に連絡が取れない・面接に来ない。一次接触の設計を見直すで詳しく扱っています。

ブースで聞かれることを、先に紙にしておく

転職フェアで聞かれる質問は、薬局・ドラッグストアであればおおむね共通しています。想定質問と回答の方向性を1枚にまとめ、当日ブースに立つ人全員で共有しておくと、担当者によって答えが変わる事態を避けやすくなります。

よく聞かれるのは次のような点です。

  • 残業は月どのくらいか、実績で言えるか
  • 1店舗あたりの薬剤師と事務の人数
  • 有給の取りやすさ、希望休の出し方
  • 年収の幅と、どこまでが固定でどこからが手当か
  • 在宅や夜間対応の有無と、担当の回り方
  • 入社後の教育と、どのくらいで独り立ちか

答えにくい項目ほど、その場で濁すと印象に残ります。「現状はこうで、ここは改善中」という形で事実を言い切るほうが、後の面談につながりやすくなります。条件そのものを変えずに語り方を整える考え方は薬剤師の中途採用で「条件以外の選ばれる理由」をつくる方法にまとめています。

当日、誰を立たせるか

経営者が出るか、店長・管理薬剤師が出るか。これは目的によって変わります。

来場者が知りたいのは、ほとんどが現場の実態です。シフトの回り方、処方の中身、指導体制といった質問に即答できるのは現場の管理者で、ここを人事担当だけで受けると「確認します」が増えます。一方、年収の幅や将来の店舗展開、評価の考え方といった会社としての約束に関わる話は、経営者が同席していると一度で片付きます。

現実的には、現場の管理薬剤師1名+経営者または採用責任者1名の2名体制が組みやすい形です。人数を増やすより、役割を決めておくほうが機能します。誰が最初に声をかけ、誰が条件の話を受けるかを事前に決めておいてください。店舗から人を出す調整が難しい場合は、現場が採用に協力してくれない。店舗を巻き込むための説明の順番の考え方が参考になります。

出展前に主催者へ確認する項目

出展料だけを見て判断せず、申し込み前に営業担当へ次の点を確認しておくと、当日の見込みが立てやすくなります。

確認項目確認する理由
来場者の集め方(会員への告知/広告/紹介会社の担当経由)集客経路で来場者の転職意欲の高さが変わる
来場者の属性の傾向(経験年数・勤務先の種別・居住エリア)自社の通勤圏と合わなければ名刺は増えても面談にならない
過去回の出展社数と1社あたりの来場傾向競合が多い回は滞在時間が分散しやすい
当日の個別面談ブースの有無と、予約制か飛び込みか面談枠があるなら持ち時間の設計が変わる
事前に候補者へ求人情報を出せるか当日前に社名を認知してもらえる
来場者リストや後日連絡の可否、個人情報の扱い後日連絡できない契約だと成果の測り方が変わる
キャンセル規定と、担当者による当日サポートの範囲急な欠員が出たときの備え

主催が人材紹介会社の場合、成約時の手数料条件が通常の紹介と同じかどうかも確認しておくと、後の行き違いを防げます。紹介会社への情報の渡し方は人材紹介会社に薬剤師の求人を出すとき、最初に何を伝えるかにまとめています。

成果は名刺の枚数ではなく、後日の面談数で見る

当日「何人と話したか」で振り返ると、翌年の判断材料になりません。見るべきは、イベントから何件の個別面談・職場見学が実現したか、そのうち何件が応募に進んだかです。

そのためには、イベント後の動きを事前に決めておく必要があります。翌営業日までに御礼の連絡、1週間以内に面談日程の提示、といった期限を先に置いておかないと、通常業務に戻った瞬間に止まります。中途採用では連絡の遅れがそのまま辞退につながりやすく、この点は選考スピードを設計する。薬剤師の中途採用で条件を変えずに歩留まりを上げるで扱っています。

出展料と人件費を合わせた費用を、実際に生まれた面談数で割ってみる。その数字を翌年の出展判断に使う。この繰り返しができる体制があるかどうかが、実はイベントに出るべきかどうかの一番の判断軸かもしれません。


転職フェアは単独で成果を出す施策ではなく、求人票・自社サイト・紹介会社・面談設計といった他のチャネルと組み合わせて初めて機能します。どのチャネルにどれだけ寄せるかは、採用人数と時期、社内で動ける人の工数によって変わります。

Talencoでは、採用戦略の設計から説明会・選考・内定フォロー・初期定着までを伴走支援しています。実務は自社で行い設計と実行管理を任せる形から、実務まで一貫してお任せいただく形まで、体制に応じて組み立てます。詳しくは支援プランをご覧ください。出展を迷っている段階でも構いません。無料相談(約30分〜・オンライン)で、採用設計をご一緒します。

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