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大学で自社単独の説明会を開くには。学内セミナーの申し込みから当日まで

合同説明会には出てみたものの、ブースの前を通り過ぎる学生が多く、名前すら覚えてもらえなかった。そんな経験をした薬局・ドラッグストアの採用担当者から、「大学の中で、うちだけの説明会ができないか」という相談を受けることがあります。学内セミナー(学内説明会・企業単独説明会などと呼ばれます)は、大学が場所を貸し、その大学の学生だけに向けて自社単独で話せる枠です。競合が同じ部屋にいない点で、合同説明会とは性質がまったく違います。

ただし、枠は大学の裁量で配分されるもので、申し込めば必ず取れるわけではありません。そして枠が取れても、集客まで大学がやってくれるとは限らない。この記事では、申し込みから当日、そして次年度の枠確保までを順に整理します。

学内セミナーは「取りに行く枠」である

多くの薬科大学・薬学部では、キャリアセンター(就職課・キャリア支援室など名称は大学により異なります)が学内の企業説明会を管理しています。合同型(複数社が同日に集まる)と単独型(1社で1コマ)があり、単独型は開催枠数が限られるため、申し込みが集中する大学では選別が起きます。

合同説明会学内セミナー(単独)
主催民間の主催企業が中心大学のキャリアセンター
参加者複数大学の学生原則その大学の学生のみ
競合同会場に多数基本的にいない
集客主催者が担う部分が大きい大学の案内+自社の告知
費用出展料が発生することが多い無料または低額のことが多い

費用の負担が軽い一方で、枠が取れるかどうかは大学との関係性に左右されます。出展可否の判断軸そのものを比べたい場合は薬学生向け合同説明会に出るべきか。出展を決める前の判断基準もあわせてご覧ください。

申し込みはいつ、どこへ

大学によって受付方法は異なりますが、多くはキャリアセンター宛の申請(Webフォーム、メール、専用システム)です。募集開始時期・開催可能期間・1社あたりのコマ数は年度ごとに変わるため、前年度の開催実績を大学に直接確認するのが最も確実です。

一般的な流れは次のようになります。

時期の目安やること
開催希望日の半年前〜キャリアセンターに問い合わせ、募集要領と前年の開催時期を確認
募集開始直後申し込み。希望日は第3希望まで出せるよう準備
開催1〜2か月前会場・機材・掲示物の確認、大学側の告知方法をヒアリング
開催2〜4週間前自社チャネルでの告知開始
開催後1週間以内参加学生へのお礼連絡、キャリアセンターへの実施報告

薬学部は実務実習・卒業試験・国家試験で学生が動ける期間が限られます。空いている時期に申し込みが集中しやすいので、学事の山と谷を踏まえて希望日を組むと通りやすくなります。学年別の動ける時期は薬学生の新卒採用スケジュール。6年制の学事と採用活動の重ね方で整理しています。

枠をもらいやすくするために、前年から仕込む

キャリアセンターは学生に対して責任を負っています。人が集まらない説明会、学生から苦情が出る説明会は開きたくない。つまり、大学が見ているのは「この会社を学生に案内して問題ないか」です。初めて連絡する会社がいきなり単独枠を得るのは難しいことが多く、次のような積み上げが効きます。

  • 求人票を毎年きちんと出し、募集状況を更新している
  • 実務実習を受け入れている、または受け入れの意思を伝えている
  • その大学の卒業生が在籍していれば、その事実を伝えている
  • 合同型の学内説明会に先に参加し、実績をつくっている
  • 採用ページや資料に、給与以外の情報(配属の決め方、1年目に任せる範囲など)が載っている

キャリアセンターに渡す資料の作り方は大学キャリアセンターに渡す資料を作る。求人票と別に必要なものに、接点ゼロからの始め方は薬科大学・専門学校との接点がない会社が、最初にやることにまとめています。

集客は大学任せにできない前提で組む

枠が確定したあと、多くの企業が驚くのが集客です。大学側の告知は学内ポータルへの掲示や一斉メールにとどまることが多く、学生が能動的に見に行かなければ埋もれます。名前を知らない企業の1行は、まず読まれないと考えたほうが安全です。

自社でできる告知は次のとおりです。

  • 大学の掲示板・キャリアセンター前に置くA4チラシ(内容の事前確認が必要な場合あり)
  • 自社の採用サイト・SNSでの告知(開催日・対象学年・内容を明記)
  • 実務実習で来た学生、インターン参加者、前年の説明会参加者への個別案内
  • 自社が使っている新卒媒体からの案内(対象大学の学生に絞れる場合)
  • その大学出身の在籍社員から研究室や部活動のつながりに一言伝えてもらう

告知文は「会社紹介をします」ではなく、学生が知りたい論点を入り口にします。配属の決め方、1年目の業務範囲、国家試験前後の扱いなど、具体的な問いを見出しにすると読まれやすくなります。案内文の考え方は会社説明会の参加者が集まらないときに見直す3つの設計も参考になります。

参加者が3人でも成立する進行にしておく

学内セミナーは、参加者が1〜2名ということも起こり得ます。ここでスライドを一方的に読み上げる進行だと、学生も企業側も気まずいまま終わります。人数によって形を切り替えられる構成を、事前に決めておきます。

参加人数進行の形
概ね10名以上会社説明→質疑→希望者のみ個別対応
3〜9名短い説明(15分程度)→座談会形式で全員に質問を回す
1〜2名個別面談に切り替え。志望領域を聞き、それに沿って話す

少人数のほうが一人あたりに使える時間は長く、深い話ができます。少人数は失敗ではなく、個別接点に切り替える合図と社内で共有しておくと、当日の担当者が焦りません。話す側は人事だけでなく、入社3〜5年目の若手薬剤師を1名同席させると、学生からの質問が出やすくなります。

成果は「人数」以外でも記録しておく

その場で応募が出なくても、学内セミナーは次年度の枠確保につながる資産になります。終了後に次の項目を1枚にまとめ、社内とキャリアセンターの双方に残しておきます。

  • 参加人数、学年、研究室や志望領域の内訳
  • 当日に出た質問とその回答(学生の関心がどこにあったか)
  • 告知チャネル別の参加経路(どこを見て来たか、可能な範囲で確認)
  • その後の選考・内定・入社への接続状況
  • 次回に変えたい点(開催時期、時間帯、内容)

キャリアセンターへの実施報告は、義務でなくても送る価値があります。「何名参加し、こういう質問が出た」という具体的な報告は、翌年の枠配分を検討する担当者の判断材料になります。担当者は異動することがあるため、報告は個人宛だけでなく部署として残る形で送っておくと安全です。

学内セミナーは一度で成果が出るものではなく、求人票・実習受け入れ・資料・訪問といった接点の積み重ねの上に乗る施策です。逆に言えば、枠が取れなかった年も、次年度に向けた材料は残せます。


自社が狙うべき大学の絞り込み、キャリアセンターへの連絡内容、当日の進行設計まで、社内に採用専任がいない状態でも回せる形に落とし込むお手伝いをしています。学内セミナーを単発のイベントではなく、年間の接点計画の一部として組み立てたい場合は、支援プランをご覧いただくか、無料相談からお問い合わせください。無料相談(約30分〜・オンライン)で、現在の学校との関係と採用計画を伺いながら、採用設計をご一緒します。

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