薬剤師・薬学人材の採用(新卒・中途)を、戦略設計から学校開拓・選考・定着まで伴走支援します(全国対応・オンライン基本)

ご相談・お見積り 無料/オンライン対応

無料で相談する
学校・実習ルート

地元に帰りたい薬学生を採る。Uターン希望者に届く接点

「うちの県には薬科大学がないので、新卒は無理だと思っています」。地方で薬局やドラッグストアを経営されている方から、この言葉をよく聞きます。たしかに、通える距離に薬学部がなければ、学内説明会にも実務実習にも縁がありません。学校訪問の計画を立てようにも、最寄りの薬科大学が車で3時間先という地域は珍しくないはずです。

ただ、視点をひとつ変えると別の母集団が見えてきます。薬科大学が県内になくても、その地域の高校を出て他県の薬学部に進学した学生は、毎年一定数いるということです。彼らの一部は6年後、地元に戻る選択肢を検討します。大学の所在地ではなく「出身地」で採用対象を捉え直すと、商圏に学校がない会社でも狙える枠が生まれます。

地元出身の薬学生はどこにいるのか

Uターン希望者を探すときにまず必要なのは、「どこの大学に、自社の商圏出身の学生が散らばっているか」を推測する材料です。以下は、費用をかけずに着手できる調べ方です。

調べ方得られる情報注意点
地元高校の進路実績(学校サイト・進路だより)過去数年でどの薬学部に何名進学したか学部別に出していない高校もある
既存社員・パート薬剤師の出身校実際に地元へ戻った人の進学パターン本人の同意を得たうえで聞く
自治体のUターン就職支援窓口登録学生向けの情報発信枠、合同イベント自治体ごとに制度・名称が異なる
地元高校の同窓会組織大学別の在学生のつながり企業が直接使える形とは限らない

高校の進路実績を3年分ほど並べると、「この高校からはこの大学の薬学部へ毎年1〜2名」といった経路が見えることがあります。この経路が見えた時点で、漠然と全国の薬科大学を眺めていた状態から、訪問候補が数校に絞られます。 学校リスト全体の優先順位づけは地方の薬科大学と都市部の大学、どちらを開拓するか。学校リストの優先順位で整理しているので、あわせてご覧ください。

自治体の窓口も見落とされがちです。多くの都道府県・市町村が県外在住学生向けの就職支援登録や、Uターン就職イベントを持っています。医療職に特化していない場合が大半ですが、薬剤師は地域偏在が課題になりやすい職種のため、薬務課や地域医療対策の部署が別枠で薬学生向けの情報を扱っていることもあります。制度名や運用は自治体で異なるため、まずは商圏の県庁・市役所に問い合わせて、企業として登録できる枠があるか確認してみてください。

帰省シーズンに合わせて日程を組む

Uターン採用で最大の制約は、学生が物理的に遠いことです。オンライン面談は便利ですが、地元に戻るかどうかを迷っている学生に対して、画面越しの説明だけで意思決定を促すのは難しい場面があります。

そこで軸になるのが帰省のタイミングです。年末年始、春休み、夏休み、お盆。この期間に学生は実家にいます。移動費も宿泊費もかかりません。往復の負担がないからこそ、「実家からの通勤時間を測るついでに店舗を見に来ませんか」という誘い方が成立します。

時期学生の状況組みやすい接点
夏休み(8月前後)低〜中学年は比較的余裕がある店舗見学、短期インターン、アルバイト
年末年始短期。家族と進路の話をしやすい1〜2時間の見学+面談
春休み(2〜3月)学年により実習・試験の影響大見学、個別面談、内定者との顔合わせ

注意したいのは、薬学部6年制の学事です。実務実習の期間、卒業試験、国家試験の時期は学年によって動ける幅が大きく変わります。年度により日程が変わるため、最新の学事暦や実習期間は学生本人や大学のキャリアセンターに確認してください。学年別の動ける時期の考え方は薬学生の新卒採用スケジュール。6年制の学事と採用活動の重ね方にまとめています。

帰省時の見学は、できるだけ実店舗で行うことをおすすめします。オンラインでは伝わらないのは、待合の広さや患者層、スタッフ同士の距離感、処方箋の内容といった「現場の質感」です。地元に戻るかどうかを決める学生にとって、この質感こそが「帰ってもやっていけそうか」の判断材料になります。見学の設計そのものは職場見学・体験勤務を選考に入れる。中途薬剤師のミスマッチを面接前に減らすも参考になります。

保護者が味方になりやすい構図

Uターン希望の学生には、他の採用ルートにない特徴があります。保護者が同じ地域に住んでいて、多くの場合「戻ってきてほしい」と考えているという点です。

6年制の学費を負担した保護者が就職先選びに関与しやすいことは、薬学生採用に共通する話です。ただ通常は、保護者の知名度志向が中小企業には不利に働くことがあります。Uターンの場合はここが逆転しやすい。「地元にいてほしい」という保護者の希望と、自社の募集が同じ方向を向いているからです。

とはいえ、保護者が味方になるのは「その会社なら安心だ」と思えたときに限ります。地元企業であることは前提条件であって、安心材料そのものではありません。給与水準、勤務時間、残業の実態、教育体制といった情報を、学生が家庭で共有できる形にしておくことが効きます。紙1枚でも構いません。保護者への情報提供の線引きは薬学生の内定辞退に親が絡む。保護者への情報提供をどこまでやるかで詳しく扱っています。

「地元だから」では最後まで決まらない

ここが本題です。Uターン採用で失敗しやすいのは、地元であること自体を訴求の中心に置いてしまうケースです。

学生の側から見ると、地元に戻る選択肢は複数あります。同じ市内の別の薬局、隣接する市のドラッグストア、地域の中核病院。全部が「地元」です。地元かどうかは、選択肢を絞り込む条件にはなっても、その中の一社を選ぶ理由にはなりません。

決め手になるのは、帰ってきた後の具体です。

  • どの店舗に配属されるのか。実家からの通勤時間はどのくらいか
  • 1年目に何を任され、いつ一人で投薬に立つのか
  • 指導役は誰か。同年代の社員はいるか
  • 3年目、5年目にどんな役割があるのか
  • 数年後に別の店舗へ異動する可能性はあるか、あるとすればどの範囲か

配属地の見通しは、学生が最も気にしながら企業が最も濁しやすい論点です。新卒の場合、内定時点で店舗が確定していないこともあるでしょう。そのときは「決まっていません」で止めず、決め方と決定時期を伝えるほうが伝わります。詳しくは配属店舗をいつ伝えるか。決まっていない段階での答え方を参照してください。

初年度の業務についても同様です。「先輩が丁寧に教えます」ではなく、免許交付までの期間に何をするか、投薬デビューは何ヶ月目を想定しているか、といった段階を言葉にすると、遠方から戻ってくることへの不安が下がりやすくなります。

年間の動きにどう組み込むか

Uターン狙いの接点は、単発では機能しにくい性質があります。ある年の夏に一人の学生と会って終わり、では翌年につながりません。地元高校の進路実績を毎年更新し、自治体の窓口とは年1回は連絡を取り、帰省シーズンには見学枠を用意しておく。この繰り返しが、数年かけて「地元に戻るなら、あそこがある」という認知に変わっていきます。

一方で、Uターン接点だけで採用計画を組むのは現実的ではありません。中途採用、紹介会社経由、既存社員のリファラルといった他のチャネルと並べて、どこにどれだけ工数を割くかを決める作業が先に来ます。限られた人員で採用を回す体制については採用担当が兼務の薬局で、採用業務を止めずに回す体制もあわせてご覧ください。


商圏に大学がないことは、新卒採用を諦める理由にはなりません。ただ、出身地を軸にした接点づくりは、学校ルートの開拓とは違う情報収集と、数年単位の継続が必要になります。

Talencoでは、ターゲットの設定から学校・地域まわりの年間計画、帰省シーズンの見学設計、そして内定後のフォローまでを伴走支援しています。支援の形は、実務は自社で進めていただく伴走コンサルティングと、実務まで一貫してお任せいただくフルサポートの2つをご用意しています。

自社の商圏でUターン層をどう狙うか、まず整理したいという段階でも構いません。無料相談(約30分〜・オンライン)で、採用設計をご一緒します。

無料で相談する 相談・見積り 0円/オンライン対応 支援内容 2つのプラン